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オランダ国立古代博物館『ニネヴェ展』への参加

2017.11.10

オランダのライデンにある国立古代博物館は、2018年に創立200周年を迎える、歴史の古い名門博物館です。現在、200周年に関連した記念イベントとしてニネヴェ展(2017.10.20~2018.03.25)が開催されており、東京藝術大学からは2名が、10月19日のオープニングレセプションに招待され出席しました。

古代アッシリアの首都であり、当時世界最大の都市であったニネヴェは、現在のイラクに位置しています。主だった文化財は20世紀初頭に欧米の調査隊によって持ち去られており、現地にあった貴重なレリーフもISが破壊してしまったため、現在の遺跡にはほとんど何も残されていません。今回のニネヴェ展は、世界に離散した文化財が一堂に会する初めての機会とあって、世界中から注目を集めています。

この展覧会には、本学とデルフト工科大学との連携により「クローン文化財」として再現されたレリーフが展示されています。デルフト工科大学との連携は、「科学技術と芸術の融合」を目的として2016年2月1日に締結されたオランダ芸術科学保存協会(NICAS)との連携協定に基づくもので、今回のレリーフ再現は、今春に東京都美術館で開催された「ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル『バベルの塔』展(朝日新聞社主催)」で展示された拡大複製画に続く2つ目の連携プロジェクトの成果物となります。

本学とデルフト工科大学との連携により再現されたレリーフの展示

レセプションでは、イリナ・ボコヴァUNESCO事務局長のビデオレターに続き、イラクのFryad Rawanduzi文化・観光・古代省大臣とオランダのイェット・ビュッセマーケル教育・文化・科学省大臣が挨拶を行いました。続いて行われた内覧会では、両大臣をはじめとした多くのVIPが、東京藝術大学が出展したクローン文化財を鑑賞しました。

オープニングセレモニーのカウントダウン

プロジェクションマッピングによるアッシリア帝国の宮殿の再現

イリナ・ボコヴァUNESCO事務局長による挨拶

本ニネヴェ展は3つのコンセプトが組み合わさっており、1つはニネヴェから発掘されたオリジナルの文化財、もう1つはニネヴェに触発されて後代に制作された美術品で、ニューヨークのメトロポリタン美術館、ロンドンの大英博物館、パリのルーブル美術館やバチカンなど、世界の有名博物館・美術館から第一級の文化財・美術品が集められました。3つ目のコンセプトは「復興」であり、破壊された文化財がさまざまな技術を使って復元され、オリジナルの文化財と共に展示されました。

プロジェクションマッピングを活用した破壊されたレリーフの再現

東京藝術大学が制作したクローン文化財は、3Dプリンタによる復元制作とは別次元の出来栄えであり、少なからずの鑑賞者がオリジナルと取り違えたくらいでした。また、当日の20時および21時に設けられた出展者によるプレゼンテーションセッションでは、通路が溢れるほどに聴講者が集まるなど、内覧会に集まった博物館・美術館関係者の注目の的となりました。

本学制作チームの大石特任研究員とデルフト工科大学で3Dデータ分析を担当したNaphur van Apeldoorn氏

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