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フランス国立図書館における研究調査

May 01, 2015

基本情報

研修者:音楽研究科修士課程音楽文化学専攻1名
研修先:フランス国立図書館(オペラ座図書館など)
研修期間:2015年2月2日~2015年2月27日
※この研修は、平成26年度藝大基金「海外派遣奨学金制度」のご支援により行われました。

海外研修の成果

約3週間にわたり、パリに位置するフランス国立図書館の研究図書館において、フランスにおけるロマンティック・バレエの台本をテーマとした修士論文執筆に必要な文献(バレエ台本、新聞批評)を収集しました。

ロマンティック・バレエを研究する大学院生としてフランス国立図書館の入館許可を得て、主にオペラ座図書館、その他フランソワ・ミッテラン館、リシュリュー館の3館を利用しました。

まず、修士論文の最重要文献となるロマンティック・バレエ隆盛期1830〜1840年代のバレエ台本に加え、その前後を含む1815年から1880年に及ぶ80演目のバレエ台本を集めることができました。オンラインで閲覧可能なものは限られており、それ以外の台本について、マイクロフィルムの形で保存されているものは印刷し、原本のみ保管されているものはその写真を撮って収集しました。65年間にわたる台本を入手したことで、より広い視野を持ってロマンティック・バレエの台本の位置付けやその機能について考察することが可能となりました。また、パリの国立図書館に直接赴いたことにより、数多くのバレエ台本の原本に触れる貴重な経験を得ました。

そして、台本の他にも、ロマンティック・バレエ上演に関する当時の新聞批評を集めることができました。新聞批評は、現在ほとんど残っていない振り付けや、観客の受け取り方など、19世紀当時の様子を知る大きな手掛かりとなります。またその他にも、実際にパリ・オペラ座のバレエを鑑賞することで、現在に至るまで廃れていないバレエ文化を直に感じることができました。

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オペラ座図書館内部

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セーヌ川

奨学金制度への謝辞

東京藝術大学基金[海外派遣奨学金制度]のご支援により、研究に欠かせない貴重な資料を収集することができました。大変有意義な留学を経験させて頂き、感謝致します。