2018年度海外留学説明会(後期)2018 Fall Semester Study Abroad Information Session
January 15, 2019
国際企画課では、藝大生の海外留学を支援するため、年に二回留学説明会を開催しています。前期は6月に、教職員や留学経験者に直接相談できる海外留学相談会を開催しましたが、後期は外部から講師をお招きして、11月8日に「海外大学院進学のための説明会」、11月15日に「留学×キャリア」と2回にわたり実施しました。
1.海外の大学院進学のための説明会
2018年11月8日(木)、上野キャンパス美術学部中央棟第三講義室において、「海外の大学院進学のための説明会」が開催されました。本説明会は、文部科学省の「日本人の海外留学促進事業」の一環で実施され、学生が海外の大学院への進学について理解を深めることを目的とした説明会です。当日は、一般社団法人海外留学協議会から講師をお招きして、海外の大学院の制度や具体的な事例、必要な準備等についてお話しいただきました。
まず、留学説明会開催にあたり、グローバルサポートセンターの井谷善惠特任教授より、ご自身の大学院留学経験を交えながら、海外の大学院進学希望者への励ましのご挨拶がありました。また、井谷特任教授が担当されている特別集中講義「Introduce Yourself as an Artist~英語で自分と作品を世界に語ろう~」など、グローバルサポートセンターと国際企画課の留学支援体制についてご紹介がありました。
続いて、講師としてお迎えした、一般社団法人海外留学協議会(JAOS)理事でアゴス・ジャパン代表取締役の横山匡様より、「大学生のための海外大学院留学講座」と題した講演が行われました。
ご自身や過去にカウンセリングを行った方々の経験談を交えながら、大学生が今行うべきことについてお話されました。過去や現在の自分を見つめ直して自己を理解し、理想の未来を考えた際に自分に足りない知識やスキル、経験を発見し、自分に必要なものを取得するための行動を起こそう、というお話は、海外大学院進学に限らず、将来のキャリアを考える上で不可欠な作業であり、学生たちは熱心に耳を傾けていました。
続いて、英語圏を中心とした海外大学院の審査方法や入学審査のキーポイント等、具体的な制度や準備について説明されました。その後、現在の学年別に考えられる語学学習や試験、出願書類対策のスケジュールや、独立行政法人日本学生支援機構が行っている、国費による給付型奨学金「海外留学支援制度(大学院学位取得型)」などの奨学金のご紹介と、文部科学省の事業の一環で一般社団法人海外留学協議会が実施する「海外留学相談ホットライン」の開設についてお話がありました。このホットラインでは、海外大学院留学に限らず海外留学に関する相談を、電話またはオンラインにて無料で留学カウンセラーに相談でき、横山様も個別に相談に乗ってくださるという心強いお言葉をいただきました。
質疑応答では、留学先の情報の集め方や英語の学習方法、入試にあたり求められる成績基準などについて学生の手が挙がり、終了予定時間になっても質問が止まない盛況ぶりでした。説明会終了後には横山様や国際企画課職員が個別に相談に応じ、学生たちの海外大学院進学への興味の強さが伺えました。
2.留学×キャリア
2018年11月15日(木)、同じく上野キャンパス美術学部中央棟第三講義室において、「留学×キャリア」を開催しました。本説明会はトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム(以下「トビタテ」)事務局が企画したもので、留学やインターンシップを大学時代の成長機会のひとつとし、将来の進路選択に気付きを与えることを狙いとしたものです。
短時間ではありましたが、外部からお招きした講師に藝大生にとっての留学とキャリアについてお話しいただいたほか、藝大生のトビタテOB・OGによる体験談の報告もあり、盛りだくさんの説明会となりました。
まず、講師としてお招きした株式会社リクルートキャリアの中西梨緒様より、キャリアとインターンシップについてお話いただきました。就職だけでなく、人生、生き方そのものとなるキャリアとは何か、現在社会では何が求められているのかについて最初にお話があり、世界のアート市場における日本の割合の小ささからも、アート分野での活躍を目指すには世界を見据える必要がある、とのご説明がありました。そして、大学時代に自分や社会を知り、出来ることや経験を増やして可能性を広げることで、自分らしい納得できる進路を選択することができ、充実したキャリア形成につながるというキャリア形成に向けたステップを示されました。また、大学時代に個人のスキルを向上させ、経験を増やすための選択肢として「留学」と「インターンシップ」の意義についてお話をされました。特にインターンシップの探し方や心得、藝大の先輩方が行った会社の紹介など、具体的な行動に移すためのヒントが多くあり、学生の関心を集めました。
続いて、国際企画課からは、留学に係る基本情報とトビタテの制度について簡単に説明を行いました。各学部・研究科が窓口となる交換留学と自ら計画を立てる一般留学との違い、相談窓口やWebサイト「GEIDAIxGLOBAL」の紹介を行い、国際企画課が発行している「留学の手引き」と、よくある質問をまとめた「留学Q&A」を配布しました。また、トビタテの制度概要や応募要件、過去の藝大生の採用数等をお知らせしました。
トビタテOB・OG体験談報告では、チリの建築事務所でインターンシップを行った美術研究科修士課程学生、フランスの音楽院に留学した音楽研究科博士課程学生、イギリスの大学院に留学した国際芸術創造研究科修士課程学生といったそれぞれ課程、専攻、留学先の異なる3名が自身の留学を振り返り、参加者にアドバイスを送りました。留学先を決めたきっかけやトビタテ応募時に意識したポイントといった留学前に行った準備や、学んだ内容、盗難など現地でのトラブルや困難に対する対処法、留学の成果や今後のビジョンの紹介など、留学前から留学後までのリアルな体験談を伺うことができました。特に、スマートフォンの盗難をきっかけに保険の重要性に気づいたなど、失敗談や苦労したことの話に参加学生は注意深く耳を傾けていました。参加学生にとって、留学が身近なものとなり、必要な準備について考えるきっかけづくりになったことと思います。体験談報告者以外にもトビタテOGの方をお呼びし、イベント終了後には、個別質問も受け付け、参加者は各々気になったことを質問していました。
2週にわたる今回の説明会が、学生たちにとって、将来のキャリアや留学をする意味を考え、留学への第一歩を踏み出すきっかけづくりになったことを願っています。グローバルサポートセンターや国際企画課では、今後も留学に関する説明会の開催や情報提供、相談対応など、留学を目指す学生の皆さんを支援していきます。
今回の説明会のために多大なご協力・ご支援をいただきました皆様には深く感謝申し上げます。
The international affairs office offers a study abroad information session twice a year. This year, we held the 2018 Spring Semester Study Abroad Information Session in June, and two more information sessions in the fall semester: The first one was for students wishing to go to graduate school overseas, and the other was designed to help students with their study abroad and career planning.
1. The information session for students wishing to go to graduate school overseas
On November 8, 2018, a study abroad information session for students wishing to go to graduate school overseas was held in the Faculty of Fine Arts Lecture Room 6 on Ueno Campus of Tokyo University of the Arts, or Tokyo Geidai. This session is part of the initiative led by the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT) to promote a better understanding about overseas graduate schools. A lecturer from Japan Association of Overseas Studies talked about admission systems and typical schedules for preparation, including finding scholarships by the Japanese government.
2. The information session for study abroad and career planning
On November 15, 2018, the information session for study abroad and career planning was held in the Faculty of Fine Arts Lecture Room 6 at Ueno Campus of Tokyo Geidai. This session was organized by MEXT under the Tobitate! (Leap for Tomorrow) Study Abroad Initiative, a public-private effort for nurturing future leaders of Japan. The aim is to help students explore the meaning of study abroad and internship as a step for developing their skills and experiences. A lecturer from Recruit Career Co., Ltd. talked about study abroad and career planning suitable for our university’s students. Also, presentations were made by three students who gained international experience through the Tobitate! scholarship program.
We hope that these two sessions were good opportunities for students to think about study abroad and their career plans. Through various occasions like these, the international affairs office will continue to provide support for students considering studying abroad in close collaboration with the Global Support Center. We would like to extend our gratitude for those who offered their kind support and cooperation in facilitating these sessions.