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講座Classes by the Global Support Center

特別講義シリーズ|グローバルアーティストのためのリベラルアーツSingle-Lecture Series|Liberal Arts for Global Artists

自分自身はいまどのような時代に生きており、そのなかでどのようにして社会や他者へと関わっていけばよいのか。大きな転換点と危機に直面する現代社会を生きるためには、過去から未来に至る世界/社会の多様なあり方と変化、また自分の専門分野に限定されない幅広い視点や考え方に触れる必要があります。本講座「グローバルアーティストのためのリベラルアーツ」では、2022年度「日常からの思想」、「アートと他者理解」、「世界の文化芸術の現在」という3つのテーマを設け、毎回さまざまな専門・研究分野からゲストを招き、グローバルを批判的に再考し、これからの文化芸術に携わっていくみなさんの視野や思考を広げていくための講座を提供します(不定期開催)。

1.日常からの思想:概念から導き出された思想や輸入された思想ではなく、日常のなかから生まれる思想をどのように紡ぎ上げていくかをテーマに展開する。

2.アートと他者理解文化人類学や平和学など他者理解や異文化への学びを通じて、芸術文化における創造性と世界の差異/多様性とを主体的に関連づける視点に触れる。

3.世界の文化芸術の現在 : 来日中の海外の文化芸術実践者・研究者を招き、特別講義やワークショップを不定期で開催。学内において海外の文化芸術への直接的なアクセス・交流の機会を提供する。

 

【対象】本学の全学生(教職員の聴講も歓迎いたします)

【形態】zoomを使ったオンライン講義、または対面講義(講座によって受講形態が変わります)

【参加方法】                                                    1. 本講義クラスコードを用いて Google Classroom 「2022「グローバルアーティストのためのリベラルアーツ」/ 2022 Single-Lecture Series|Liberal Arts for Global Artists」へ登録
2. Google Classroom でお知らせする Zoom リンクから講義に参加

*クラスコード(学内のみ)は11月4日付で全学告知メール【11/18, 25 グローバルアーティストのためのリベラルアーツ講座】にて送信しています。また毎月初旬、また講座直前にリマインダーとして全学メールで再送します。または下記メールまで直接お問い合わせください。

東京藝術大学グローバルサポートセンター:globalsupport@ml.geidai.ac.jp (担当:江上)

2022年度の講義予定は決まり次第、順次ここでお知らせします。

■2022年度開講講義一覧

▼1/11 (水)「性からみる生と聖」

日時:1月11日(水)18:00-19:30
講師:早川 智 先生 (日本大学 教授、医師)
形態:オンライン(Zoom)
参加方法:Google Classroomへの登録(上記【参加方法】参照)

<概要>
生物はなぜ進化の過程で性を持ち、それはどのような役割を果たしてきたのでしょうか。また
性は生と死の境界を分かち、結びつける「聖」の概念とも密接に結びつき、宗教や芸術におけ
る重要な表現のテーマとして位置付けられてきました。今回、感染免疫学と産婦人科学を​​ご
専門とする早川智先生(日本大学)をお招きして、生物学における性と、人間の文化における
性の2つの側面についてお話していただきます。

<講師プロフィール>
早川 智 日本大学医学部病態病理学系微生物学分野主任教授。1958年岐阜県関市生ま
れ。1983年日本大学医学部卒業。1987年日本大学大学院修了(医学博士)。1985-86
年シティ・オブ・ホープ研究所生殖遺伝学部門にて大野乾博士に師事。国立感染症研究所を
経て、2004年日本大学医学部助教授(先端医学講座・感染制御科学・産婦人科併任
)。2007年より現職。専門は産婦人科感染症(母子感染、性感染症)、感染免疫学、芸術医
学史。

 

▼12/22(木) 「多元的な出来事ーあちらこちらで」(第6回)

日時:12月22日(木)16:20-17:50
場所:上野校地 美術学部 中央棟 第2講義室
講師:ナンシー・リウ(コミュニティ・アートワーカー)、マイケル・ルン(アーティスト/デザイナー)                              形態:対面
参加方法:Google Formでの予約

<内容>                                                                     ナンシー・リウとマイケル・ルンは、香港の油麻地地区にあるコレクティブ「gwobean」のメンバーです。「gwobean」は香港の土地正義運動、大学、ZINEフェアなど、さまざまな旅の過程のなかで出会った16人のメンバーによって設立・運営されているスペースです。コレクティブ・メンバーの背景はさまざまですが、この激動の時代のなかで一緒に共存していくことを共通の目標にしています。

ナンシーとマイケルはコレクティブの活動のなかで、相互扶助と都市・農村コモンズの実践、そしてセーファー・スペースの問題に関わっています。今回のトークでは、コミュニティづくりや資源の共有に関心を持つ人にとって役に立つ(かもしれない)香港での日常的な実践、予示的政治、それらにまつわる逸話を皆さんと共有したいと考えています。

<講師プロフィール>                                                                     ナンシー・リウ
コミュニティアートワーカー、研究者、キュレーター、香港手話学習者(advance V)、嶺南大学視覚研究科「社会的関与のアート」非常勤講師。2013年より、社会的包括とエンパワーメントのためのアートに取り組んでいる。彼女の研究と実践は、社会的関与のアートと精神分析、家庭内暴力とアートセラピー、障がいにおける政治参加・コミュニティアートに関するものである。現在は、Centre for Community Cultural Development (CCCD)のプロジェクト・マネージャーを務める。

マイケル・ルン
アーティスト/デザイナー、客員講師。ロンドン生まれ。2008年に香港に移住し、香港理工大学でデザイン修士号を取得。彼の作品・プロジェクトは、日常生活のなかに位置し、自立共生的な出会いに影響を受けつつ、さまざまな自律的な空間からインスピレーションを得て展開されている。香港城市大学クリエイティブ・メディア学部にて博士課程修了。

 

▼12/6(火) 「生(いのち)を形にする:『自前の思想』を手がかりにして」(第5回)

日時:12月6日(火)18:00-19:30
講師:飯嶋秀治 先生 (九州大学 准教授、文化人類学)
形態:オンライン(Zoom)
参加方法:Google Classroomへの登録(上記【参加方法】参照)

<内容>
グローバル化する現代社会において私たちの生の形は一方で地球大のコード(記号)に拡張し、他方でいまここにある刹那的な身体感覚に根をおろしています。文化人類学と臨床心理学を専門とする飯嶋秀治先生(九州大学)をお招きして、飯嶋先生が「自前の思想」と呼ぶ身近な日常のなかに沈潜している表立って語られない歴史や出来事を感受し、これまで見えてこなかった自己と他者、そして世界との関わりについて深く知る方法/態度について講義してもらいます。熊本の水俣で水俣病患者との出会いに対する応答として活動した作家石牟礼道子の作品等を手がかりに、「現場に身を置き、そこから考え行動すること」が持つ可能性とその責任についてお話してもらいます。

<講師プロフィール>
飯嶋秀治 1969年埼玉県本庄市生まれ。インドネシア・バリ島、オーストラリア先住民、日本をフィールドに文化人類学と臨床心理学を架橋する研究をしてきた。教育では福岡美術研究所を経て九州大学人間環境学准教授、NPOもやいバンク福岡副代表理事。著書に『視点という教養』『自前の思想』『アルカイック宗教論集』など。

 

▼11/25 (金)「平和の文化づくり:平和の創造におけるアートの可能性」(第4回)                  

日時:11月25日(金)18:00-19:30                                          講師:南雲勇多(東日本国際大学准教授、教育学)                                    形態:オンライン(Zoom)
参加方法:Google Classroomへの登録(上記【参加方法】参照)

<内容>                                                      「平和」とは、どのような状態を指すのでしょうか。また、それはどのようにして実現されるのでしょうか。本レクチャーでは平和や人権にかかわる教育分野の実践・研究を専門とする南雲勇多先生(東日本国際大学、准教授)を講師にお迎えし、人間の内面や自他の関係性の変容を含んだより多様で広い意味での教育/学びを通じて「平和の文化」を創造していくためのアプローチについて、またアートが平和の創造に向けてどのような可能性や必要性があるのかについて、具体例としてアートの活用事例やカンボジアの農村地域の子どもたちへの人権教育の現場などをふまえ講義してもらいます。

<講師プロフィール>                                                       南雲勇多 東日本国際大学准教授、放送大学客員准教授。その他、都内の複数の大学で非常勤講師をつとめる。また、認定NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)理事、認定NPO法人開発教育協会(DEAR)評議員などにも関わる。

 

▼11/18 (金)「東洋哲学に基づく医療-古層のグローバル」(第3回)                            

日時:11月18日(金)18:00-19:30
講師:渡辺賢治 (修琴堂大塚医院 院長、医師、慶應義塾大学客員教授)                                     形態:オンライン(Zoom)
参加方法:Google Classroomへの登録(上記【参加方法】参照)

<内容>                                                     自分たちの暮らしや生活を基盤にしたグローバルのあり方とはどのようなものだろうか。長年、漢方医療の国際的活動を行なってきた渡辺賢治先生(修琴堂大塚医院 院長)をお招きし、先生のご専門である漢方治療が持つ中国、日本、また西洋医療の相互的な歴史、また「未病」や「同病異治」をはじめ、病理と身体、そして自然を有機的に取り結ぶ漢方医学の思想を通じて、自分たちの足元にある「古層のグローバル」を再-発見していくための視座について講義してもらいます。

<講師プロフィール>
渡辺賢治 慶應義塾大学医学部卒業、同大医学部内科学教室、米国スタンフォード大学遺伝学教室で免疫学を学ぶ。帰国後漢方を大塚恭男に学ぶ。慶應義塾大学医学部漢方医学センター長、慶應義塾大学教授を経て2019年より修琴堂大塚医院院長、慶應義塾大学医学部客員教授。

▶︎【11/18 講義レポート】

▼10/14(金)「ポリフォニックな声を求めて:キュレーションと近接性の美学/ In Search of Polyphonic Voices: Curation and Aesthetics of Proximity」(第2回)

日時:10月14日(金)16:20-17:50                                                                       場所:上野校地 大学会館2F GA講義室                                                                     講師:柯念璞(キュレーター、台湾)                                                                     参加方法:対面(20名まで)                                                                         申し込み:予約フォーム                                                                           使用言語:英語(通訳はありません)

 

▼10/13(木)「メキシコ-日本の美術研究の現在」- 書籍「メキシコ日本芸術文化研究常設セミナー試論集 第一巻:文化交差へのまなざし」出版記念レクチャー&懇親会(第1回)

日時:10月13日(木)18:00-20:00
場所:上野校地 美術学部 中央棟 1階 第一講義室                                                                発表者:
横井川美貴(イダルゴ州立自治大学芸術研究所)
アマディス・ロッス (国立造形芸術研究資料情報センター)
有村理恵 (メキシコ国立自治大学)
ラウラ・ゴンサレス・マトゥテ (国立造形芸術研究資料情報センター)
ルイス・ロペス・マトゥス (メキシコ国立自治大学)                                                               参加形態:対面式
受付: 予約フォーム
使用言語:日本語、英語、スペイン語(逐次通訳はありません)

▶︎【10/13 講義レポート】

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◆その他最新情報は、決まり次第こちらのページにてお知らせします。
◆主催・問合せ:東京藝術大学グローバルサポートセンター globalsupport@ml.geidai.ac.jp (担当:江上)

 

Artists working in global settings need the ability to examine diverse issues confronting contemporary society. This series offers lectures by experts dealing with ideas that are in the midst of transformations in global contexts. Held on an irregular basis.

Lecture topics planned for 2022 include:

・Philosophy in Daily Life

・Art and the Way of Understanding Others

・International Art/Culture Now

See the Japanese page for more details.

2022 Single-Lecture Series|Liberal Arts for Global Artists. (We will inform you about the details once they are decided)

 

03 【Guest Lecture】”Pluriversal Happenings: Here and Over There”  by Nanxi Liu (community art worker/researcher), Michael Leung (artist/designer)

Date:Thursday, December 22, 17:20-17:50                                                                                                    Place: Lecture Room No.2,1F Main Building, Ueno Campus  (Map ⑦)                                                  Guest: Nanxi Liu (community art worker), Michael Leung (artist/designer)]                                Participation: face to face classes                                                                                                            Resistration: Google Form ( https://forms.gle/nkU13vthWDzgCx8z8 )                                          Language: English (no Japanese-English interpretation to be provided)

Nanxi Liu and Michael Leung are two beans from a relatively-new collective called gwobean, in Yau Ma Tei, Hong Kong. 

The space is organized by 16 people from different journeys—some we met during land movements, some at university, some at zine fairs, and more. We share a common thread, to coexist in tumultuous times. 

Nanxi and Michael are particularly focused on what a safer space can be, practicing mutual aid and the urban and rural commons. They will share their daily practice, prefigurative politics and some anecdotes that might (not) be useful to those who do community building and like to share resources.

*This talk event is co-produced with the Graduate School of Global Arts (GA). 

 

 

02【Guest Lecture】”In Search of Polyphonic Voices: Curation and Aesthetics of Proximity” by Alice, Nien-pu Ko (Curator, Taiwan)

Date: Friday, October 14, 16:20-17:50                                 Venue: GA Lecture Room, 2F, University Hall, Ueno Campus                      Guest: Ko Nen-PuCurator, Taiwan)                                 Participation: face to face classes (up to 20 people accepted)                           Registration: Booking Form                                                      Language: English (no Japanese-English interpretation to be provided)

 

01【Book Launch & Lecture】 “Permanent Seminar of Research on Art and Culture Mexico-Japan, Volume I: A Look at Cultural Intersection”

Date: Thursday, October 13, 18:00-20:00                                    Venue: Lecture Room 1, 1F, Main Building (Classrooms, Administrative Affairs), Faculty of Fine Arts, Ueno Campus

Presenter:

Miki Yokoigawa (the Autonomous University of the State of Hidalgo)
Amadís Ross (the National Center for Research, Documentation, and Information on Visual Arts)
Rie Arimura (National Autonomous University of Mexico)
Laura González Matute (the National Center for Research, Documentation, and Information on Visual Arts)
Luis López Matus (National Autonomous University of Mexico)

Participation: face-to-face class
Registration: Booking form
Languages: Japanese, English, Spanish